安徽宿州で第1回白居易詩詞大会を開催
2025-05-19
千年の詩韻、一都市の風華。5月16日、「千秋対話・詩韻宿州」第1回白居易詩詞大会が中国安徽省宿州市で開催された。
「離離たる原上の草は、一歳にして一枯栄。野火は尽くすこと能わず、春風によりてまた生ず。」今から1200年以上前、16歳の白居易が安徽省宿州の符離にて不朽の詩『賦得古原草送別』を詠んだ。1200年後、詩人が築いた“唐詩の地理”を辿りながら、宿州は古と今が共鳴する詩の対話を始めた。
(図)白居易AIGC肖像の発表、テクノロジーで詩人の風骨を再現
時空を超えて創られた白居易のAIGC(AI生成コンテンツ)肖像が初めて一般公開された。この肖像は古書に記された詩人の風骨を保ちつつも、現代的な魅力を与えている。この肖像を通じて、白居易の波乱に満ちた生涯に触れることができる。少年期は寒さに耐えながら学問に励み、才知の基礎を築き、青年期には「天下を救う」志を抱き官界に入り、士人としての風格を示した。中年から晩年にかけては白髪が混じるも、誠の心は変わらず、超然とした姿を見せている。
詩詞大会では、『白居易詩詞における宿州地名の考証』、『民俗文化が文化・観光融合に与える示唆』など、10件の「白居易研究プロジェクト成果」が発表された。文化的内包の掘り下げ、民俗体験の創出、ブランドイメージの構築など多角的視点から、宿州の文化観光産業の高品質な発展に有益な参考資料を提供し、「詩韻宿州」という新たな文化像の構築を後押しする内容となった。
「白居易と一緒に宿州を巡る」テーマルートおよび、白居易が称賛した宿州グルメも同時に発表された。
観光客は千年の詩韻を辿り、汴水のほとりを散策し、濉河の符離・暁の渡しを見学し、東林草堂遺跡にて「埇橋の別荘」を訪ね、詩人が筆で称えた三品のグルメ——符離の伝統魚料理「老味魚」、草堂の4種煮込み料理「草堂四炖」、皖北地方の鍋焼き鶏「地锅鸡」を味わい、宿州の風物に出会うことができる。
宿州市が精心に企画した16件の貴重な文化観光プロジェクトが本大会期間中に発表され、社会全体に向けて投資募集が行われた。中でも、計画中の「宿州白居易文化観光リゾート」は白居易の生涯や逸話を中核IPとして、宿州の地域文化と唐宋文化を融合させ、「昼は千年の符離を旅し、夜は鉱谷の星空に泊まる」全天体験を構築することを目指している。また「運河無形文化遺産小鎮プロジェクト」は新汴河の景観帯を活かし、無形文化遺産の生きた継承基地、博物館、名匠工房の集積エリアを建設する計画である。4省が交差する交通の要所で、2時間圏内に2億人の流動人口が見込まれる宿州は、各地との協力を期待し、文化が根付き、創造が開花する未来を共に築いていきたいと願っている。
(図)専門家・学者座談会
当日午後に開催された専門家・学者座談会では、白居易に縁のある都市のゲストと専門家たちが一堂に会し、白居易と宿州の千年にわたる関係を探り、詩人の創作に宿る宿州文化のDNAを解き明かした。
宿州は、各界の専門家、文化観光関係者、メディア関係者に対し、宿州文化の「代弁者」「ブレーン」として参画するよう呼びかけ、文化と観光の融合にアドバイスを提供してもらい、宿州を安徽北部の文化再生の象徴、長江デルタにおける文化・観光融合のモデル拠点とすることを目指している。
(図)第1回白居易詩詞大会 クリエイティブマーケット
「汴水は流れ、泗水も流れ、千年の盛会へと続く!かつて舟遊びを楽しんだこの地が、今では符離の灯りが星よりも輝いているとは!」「この方があの不朽の名作『賦得古原草送別』を詠んだ白楽天先生!?ご覧ください、この汴河の新しい橋は、詩に詠まれた『晴翠が荒城に接す』という情景よりもにぎやかですよ!」特別に設置されたAI白居易とのインタラクティブシーンは、観光客にとって不思議で幻想的な視聴覚体験を提供した。詩詞大会では無形文化遺産、グルメ、文化クリエイティブ商品などの要素に焦点を当てた特色体験エリアとクリエイティブマーケットが企画され、イベントテーマの雰囲気を表現したウォールも設置され、多くの市民や観光客が訪れ、写真撮影や体験を楽しんだ。
第1回白居易詩詞大会ではさらに、白居易をテーマとした創作短編動画の優秀作品上映、創作書画および切り絵作品展、「白居易とともに宿州を旅する」テーマルートの現地取材など、一連の関連イベントも開催された。